「にほんの里山100選」小野路をもっと 知ってもらいたい
2020.10.25
当日は、朝から絶好のウォーキング日和となり、 春からのコロナ禍で巣ごもり状態が続いていた私 には、ストレスから開放される久しぶりのウォー キングとなりました。
真光寺から続く布田道の途中にある我が家から、 集合場所の「別所」バス停までは徒歩3分です。
11名の仲間が集合。神谷さんからはコロナ対応 としてマスク着用、3密回避の注意があって出発 です。バス停から布田道を歩き、大久保の分岐点 に到着。布田道を左手に進むと関谷の切り通しへ と続きますが、私たちは右手にあった妙桜寺方面 への案内板(手入れが必要)方向へ。なだらかな 斜面を登って行くとお馴染みのムクロジの大木が 右手に。左手、一面の広い畑が広がる後方には紅 葉が始まった多摩丘陵が連なる絶景を堪能できま した。
のどかな里山風景が続く一帯を更に歩くと、恵 泉女子大学の広い教習農場が現れました。近くの 畑に旧知の農家さんがおられたので、しばし雑談。 お元気そうでなによりでした。
妙桜寺の手前に到着。ここから左手の雑木林の 中のでこぼこ道に入ります。鎌倉古道と並走して いるこの道の、落ち葉の絨毯を踏みしめて下って いくと、恵泉女子大学管理の田んぼに出ます。こ こでは春の田植え、秋の稲刈り、餅つきなどが年 中行事として学生と地域の人々の共同により継続 されており、私も楽しみに参加しています。
さて散策ですが、大犬久保の分岐点から続く布 田道に出て関谷の切り通しへ向かいます。この辺 りの里山も昔の面影が残り、造成された少年野球 のグラウンドだけが目新しい。切り通しは両側か ら大木や延びた竹が道路を覆い、崖からは木の根 がはびこり、今にも崩れ落ちそうでいながら、周 囲から護られているような安心感に包まれます。
今から六十年以上も前ですが、幼少の頃、この 先に母の実家があり、何度も通った道が当時とま ったく変わらず残っていることは驚きでした。そ の頃は、歴史上重要な古道であったことなど知る 由もありませんでしたが。
この後「小野路宿里山交流館」まで歩き、「小野 路うどん」の定食をいただきました。地元に古く から伝承されている郷土料理で、わたしにとって は懐かしい母の味でもあります。昼食後、多摩市 の一本杉公園まで歩き、園内の古民家の縁側で一 休み、解散となりました。
町田市の北部丘陵に位置する小野路。わたしはこの地で農家の長女として生まれました。結婚を機に東京都心に移り住みましたが、十年前、夫の定年と同時に当初からの希望どおり戻って来ました。今では先祖から受け継いだ畑で、野菜づくりなどを楽しみながら暮らしています。この懐かしい土地が「にほんの里山100選」に選ばれ、程なく里山交流館が開設されたことにより、小野路の誇るべき里山風景を愛する多くの方が散策に訪れてくださることを願っています。
(松尾 加代子)
秋の実りの柿を収穫
みどりのゆび管理里山にて
真光寺から続く布田道の途中にある我が家から、 集合場所の「別所」バス停までは徒歩3分です。
11名の仲間が集合。神谷さんからはコロナ対応 としてマスク着用、3密回避の注意があって出発 です。バス停から布田道を歩き、大久保の分岐点 に到着。布田道を左手に進むと関谷の切り通しへ と続きますが、私たちは右手にあった妙桜寺方面 への案内板(手入れが必要)方向へ。なだらかな 斜面を登って行くとお馴染みのムクロジの大木が 右手に。左手、一面の広い畑が広がる後方には紅 葉が始まった多摩丘陵が連なる絶景を堪能できま した。
のどかな里山風景が続く一帯を更に歩くと、恵 泉女子大学の広い教習農場が現れました。近くの 畑に旧知の農家さんがおられたので、しばし雑談。 お元気そうでなによりでした。
妙桜寺の手前に到着。ここから左手の雑木林の 中のでこぼこ道に入ります。鎌倉古道と並走して いるこの道の、落ち葉の絨毯を踏みしめて下って いくと、恵泉女子大学管理の田んぼに出ます。こ こでは春の田植え、秋の稲刈り、餅つきなどが年 中行事として学生と地域の人々の共同により継続 されており、私も楽しみに参加しています。
さて散策ですが、大犬久保の分岐点から続く布 田道に出て関谷の切り通しへ向かいます。この辺 りの里山も昔の面影が残り、造成された少年野球 のグラウンドだけが目新しい。切り通しは両側か ら大木や延びた竹が道路を覆い、崖からは木の根 がはびこり、今にも崩れ落ちそうでいながら、周 囲から護られているような安心感に包まれます。
今から六十年以上も前ですが、幼少の頃、この 先に母の実家があり、何度も通った道が当時とま ったく変わらず残っていることは驚きでした。そ の頃は、歴史上重要な古道であったことなど知る 由もありませんでしたが。
この後「小野路宿里山交流館」まで歩き、「小野 路うどん」の定食をいただきました。地元に古く から伝承されている郷土料理で、わたしにとって は懐かしい母の味でもあります。昼食後、多摩市 の一本杉公園まで歩き、園内の古民家の縁側で一 休み、解散となりました。
町田市の北部丘陵に位置する小野路。わたしはこの地で農家の長女として生まれました。結婚を機に東京都心に移り住みましたが、十年前、夫の定年と同時に当初からの希望どおり戻って来ました。今では先祖から受け継いだ畑で、野菜づくりなどを楽しみながら暮らしています。この懐かしい土地が「にほんの里山100選」に選ばれ、程なく里山交流館が開設されたことにより、小野路の誇るべき里山風景を愛する多くの方が散策に訪れてくださることを願っています。
(松尾 加代子)
秋の実りの柿を収穫
みどりのゆび管理里山にて