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他のまちのフットパスをみてみよう隅田川の13の橋を見ながら歩くと?
2023.10.01
[ 講師:桐澤 宏 ]

隅田川は「岩淵水門」で荒川から南に分岐し、東京湾までの23.5kmを流れる一級河川です。今回は、浅草から河口までの約9㎞の川辺を、13の橋を見ながら歩きました。

10月1日(日)天気:晴 参加者:12名

「浅草文化観光センタ―」前10時集合。10月とはとても思えないような厳しい陽射しの中を「すみだリバーウオーク」を渡って左岸へ。低めの橋からの川面の眺めは新鮮です。
「隅田公園(震災後三大復興公園の一つ)」を覗き、又、川沿いを行きます。
① 吾妻橋:創架は江戸時代。「竹町の渡し」があった。現在の橋は1931(昭和6)年竣工。
『アサヒビール本社ビル」や「墨田区役所庁舎」が際立っています。
② 駒形橋:1927(昭和2)年竣工。それ以前は「駒形の渡し」があった。
③ 厩橋:1929(昭和4)年竣工。
④ 蔵前橋:1927(昭和2)年竣工。それ以前は「富士見の渡し」があった。



隅田川の川岸を歩き13の橋を巡る(厩橋)

「蔵前橋」手前で川から離れ、「横網町公園」の中の「東京都慰霊堂」と「復興記念館」とを見学し平和を祈念。両館とも、関東大震災による遭難死者の遺骨を納めるために1930(昭和5)年に建てられ、その後、東京大空襲などによる殉難者の遺骨も安置しています。
横網町公園から、「国技館」、「江戸東京博物館」の脇を通り、両国駅に向かいました。JR両国駅前の「両国江戸NOREN」で、それぞれ好みの昼食を楽しみました。



「横網町公園』の「東京都慰霊堂」と「復興記念館」を見学



「両国江戸NOREN」、それぞれ好みの昼食を楽しむ

昼食後、再び、隅田川沿いの川辺に戻ります。
⑤ 両国橋:創架は江戸時代。橋の名は西側が武蔵国、東側が下総国と二つの国に跨っていたから。現在の橋は1932(昭和7)年竣工。
⑥ 新大橋:創架は江戸時代1693(元禄6)年。現在の橋は1977(昭和52)年竣工。
「新大橋」先で、「芭蕉稲荷神社(深川芭蕉庵跡)」にお参り。松尾芭蕉は、1680(延宝8)年から1694(元禄7)年に大阪で病没するまで、当地に住んでいました。



芭蕉稲荷神社
(深川芭蕉庵跡)

⑦ 清洲橋:重要文化財 竣工1928(昭和3)年。ケルンの吊橋をモデルとした名橋。
「中州の渡し」という渡船場があった場所。右岸に目を引く大きなビルがあります。「Daiwaリバーゲート」は門構えの特徴的な賃貸オフィス、住宅ビル。竣工1994(平成6)年。
⑧ 隅田川大橋:1979(昭和54)年竣工。「永代橋」で右岸に渡ります。
⑨ 永代橋:重要文化財創架は江戸時代。赤穂浪士の吉良上野介屋敷への討ち入り後に上野介の首を掲げて「永代橋」を渡り、泉岳寺に向かったという。現在の橋は、竣工1926 (大正15)年。「中央大橋」で佃へ渡ります。
⑩ 中央大橋:1993(平成5)年竣工。
⑪ 佃大橋:1964(昭和39)年竣工。
320年余続いていた「佃の渡し」のあった場所。中心線が川に対して60度程斜めになっている。「勝鬨橋」が見えてきました。小学校の都内見学で初めて見て、橋が開閉することに皆で興奮したことを思い出します。
⑫ 勝鬨橋:重要文化財1940(昭和15)年竣工。完成当初は、1日に5回跳開していた。1967(昭和42)年通航終了。



勝鬨橋

⑬ 築地大橋:2018(平成30)年竣工。
2021(令和3)年度のオリンピックに合わせて整備された。
「勝鬨橋」近くで解散。
冷たい飲み物が美味しい!
なお、橋、建造物などの説明には、浅黄 美彦様からの資料を使わせていただきました。当日もご案内いただき、感謝申し上げます。



集合写真、清洲橋をバックに

(文:桐澤宏写真:田邊博仁)


歴史や背景に想いを馳せながら、橋巡りを堪能

初めて、浅草界隈を訪ねたのが60年前。以来、100回は下らないまでも、〈橋巡り〉に特化したのは今回が初めて。
当日、歩くには程良い晴天。先ず向かうは東武スカイツリーラインの鉄橋。その鉄橋に沿って新しく架かった歩行者専用の橋、「すみだリバーウォーク」を歩きました。水面に近い橋から見る下流方角の景色には、“泡吹く”「アサヒビール本社ビル」、「東京スカイツリー」など、浅草の街並みが見えて、甚く新鮮でした。



「すみだリバーウォーク」からの眺め

更に左岸の「隅田川テラス」に渡り、いざ橋巡りのスタートです。(因みに… 川の流れの方向(上流から下流)を見て右側が右岸、左側が左岸です。外国でも同じ…との事。)「吾妻橋」を 皮切りに「駒形橋」、「蔵前橋」…と、橋にまつわる丁寧な講師の解説に、首肯しながら拝聴。ここで一旦河岸から離れ、今年が関東大震災から100年にあたる、惨状の地となった「被覆廠跡(現・都立横網町公園)」を訪ね、慰霊堂で合掌しました。
昼食を両国駅前ビルで摂り、午後の部は「新大橋」からリスタート。共に重要文化財の「清洲橋」と「永代橋」を愛でつつ、河口を目指しました。
佃島ではお気に入りの店舗で、定番の佃煮(私はアサリと稲子)を購入。
今回のFPは、只ただ橋の外観を眺めるだけでなく、其々の橋にまつわる歴史や背景も伺いました。更に途中で、「新大橋」近くの「江東区芭蕉記念館」にも立ち寄ったり、按配よく変化に富んだウォーキングとなりました。



清洲橋

(文と写真:蔵 紀雄)
2023.10.01 13:11 | 固定リンク | フットパス