•  フットパス活動の記録

他のまちのフットパスをみてみよう フットパスによる活性化に熱心な福島県西郷村
2023.10.28
[講師:みどりのゆび+日本フットパス協会]
「全国フットパスの集い2023in西郷村」に参加しました
10月28日(土)29日(日)天気:晴 参加者:7名

コロナが収束して2回目の全国大会で、各地から約350人(「福島民報」調べ)が集結しやっと本来の集いが戻ってきました。
みどりのゆびからの参加者はフットパス協会を手伝い、新刊『フットパスによる未来づくり』20冊を売り上げ、活躍しました。
今回のフォーラムでは福島を中心としたフットパスのケーススタディ--①西郷村(北浦鑑久氏)、②宮城県柴田町(平間忠一氏)、③喜多方市高郷町(物江浩二氏)--が印象的でした。西郷村の北浦さんは東北各地に出向いて、歩く団体と交流を深めています。宮城県柴田町は活動を始めて9年ということで、何度か一緒に歩いたガイドさんたちの顔が浮かびました。高郷町の本村は14世帯40数人という寒村ですが、フットパスによる活性化が熱心に行なわれています。また福島県観光物産交流協会の守岡文浩理事長からは、被災地12自治体でのフットパスによる観光復興が図られているとの報告がありました。フットパス協会設立から14年。東北にも確実にフットパスが浸透してきているのを感じました。



フォーラムの様子

 29日のフットパスウォークは、西郷村の開拓史を実感するコースと西郷瀞など美景を巡る5コースでした。北浦さんによると、西郷村の開拓は大きくは明治以降の馬産に基づくものと戦後の加藤寛治氏による農地開拓に二分されます。西郷村は古代から火山灰土、水路不足、那須おろしと農地に適さずあまり人の住まない土地でした。しかしこの地域は昔から名馬を産していたこともあり、明治時代には陸軍の馬事補充部、農商務省の種馬所となり、これがこの地域の経済を産みました。


 今も家畜改良センターの本所(日本全体の本部)が西郷村に置かれ、この中心的役割と経済効果によって地方交付税の不交付団体になるほど豊かになっています。また戦後の農地開拓は苦労を極めましたが、じゃがいもや養魚が特産物になりました。最近では新幹線が停まる唯一の村として、交通の利便性から企業誘致も行われ人口も増加して、小さいのになかなかやり手の自治体です。観光面でも期待されています。甲子トンネルの開通、東北縦貫道の白河ICの開設によって便利になり観光資源が広がりました。白河ICから会津若松に行くルートは、西郷村の「西郷瀞」や牧歌的な美観を甲子トンネルによって日本情緒溢れる会津地域に導く推薦コースです。私たちも大会後、塔の形の奇岩が立ち並ぶ断崖で知られる会津の「塔のへつり」までドライブしましたが、甲子トンネルを越えた途端に周囲を紅葉に囲まれて皆で歓声を上げました。
 フットパスに対しても高橋村長自ら視察に参加されたり、村の人々が最高の受入体制で迎えてくださったりと熱心です。フットパスが地域の活性化の一助になることを祈っています。







開拓時の家(ガイドさんの1人がここに住んでいた)



開拓村のおもてなし(サルナシの実)



西郷瀞



村人のおもてなし

(文と写真:神谷 由紀子)

「2・4・5 村(ニ・シ・ゴー 村)」は熱かった!

 最初は何回読んでも「さいごうむら」。福島の西郷村(にしごうむら)が今回のフットパスの集いの舞台でした。西郷村は福島県の南部にあり、東は白河市、南は那須高原に接して標高 400~600mの高地に位置しています。東京から新幹線で新白河まで1時間20分。新幹線が停車する唯一の“村”だそうです。東北自動車道の白河ICも近く、アクセスは良い「ほどよい田舎」という記載がありました。
 全国大会は、盛大なもので、活動事例を発表するフォーラムがありました。皆さんに共通していたのが、行政を巻き込んだ、地元を愛する熱い気持ちです。フットパスを通じて人とのつながりと経済効果、地域創生のあり方を考えています。活動報告を聞いていてワクワクする気持ちになりました。その後の交流会でもいろいろな方と交流しました。交流会では、抽選会のお楽しみイベントがあり、そこでみどりのゆびのメンバーは大活躍。1等の地元の老舗旅館の宿泊券、2等の高級な阿武隈メイプルサーモンを連続ゲットしました。活動発表はありませんでしたが、最後に活躍してきました。
 大会は無事に終わりましたが、行動的なみどりのゆびのメンバーはその後、レンタカーで往復80km、2時間かけて南会津の名所「塔のへつり」に遠征してきました。長い年月をかけて自然が作り出したこの渓谷は、塔の形が立ち並ぶ断崖という意味から「塔のへつり」と名づけられたようです。「中国の断崖みたいだね」「どうしてもここに来たかった」など楽しい会話が続きました。初めての全国大会への参加でしたが、日常を忘れる内容の濃い2日間となりました。来年は、熊本県美里町(3・3・10)だそうです。是非ご一緒に! (文と写真:伊藤 右学)



塔のへつり(写真:伊藤)



塔のへつりで記念写真(写真:伊藤)

2023.10.28 13:15 | 固定リンク | フットパス