•  フットパス活動の記録

他のまちのフットパスをみてみよう フットパスの新段階地域ごとに「つどい」を
2024.05.16
他のまちのフットパスをみてみよう フットパスの新段階地域ごとに「つどい」を
[ 講師:神谷 由紀子 ]

各地からの参加が地域活性化の応援に

5月16日(木)~17日(金)天気:曇のち晴 参加者:2名

 フットパス協会のコロナ以後の新しい試みとして、5月16,17日に行われた新潟の「浦佐フットパスのつどい」は大成功を収めました。年一回だけの全国大会では交流機会が足りず、 地域ごとの「ミニ集い」が検討されています。浦佐のフットパスはその最初の実験です。
 詳細は【浦佐フットパス|体験ツアー編関東・東北のミニ集い/2024.5.16】
https://youtu.be/q4flY2ywAXo?si=ZJ8Mo76Fo_VWmQcg
および続編の【セミナー編】でご覧ください。

 北海道のエコネットワークの浦佐訪問をきっかけに、まず東北地方及び関東地方でさっと集まれるグループで東北支部の「ミニ集い」をやってみようということになりました。北海道のグループの他に、福島県西郷村の北浦さん、福島の山尾さん、歴史古街道団の鶴巻さん、「みどりのゆび」から伊藤さん、神谷、そして「フットパス協会」から尾留川さんが参加しました。


フットパス関東・東北のミニ集い

 1日目は越後三山など浦佐の絶景が続くフットパスメインコースでしたが、主力ガイドの皆さんのそれぞれの人生と地域に根差す暮らしに基づいた説明が穏やかで豊かで、いかにもフットパスらしいご案内でした。夜にはセミナーが開催され、各地域からのエールだけでなく南魚沼市や新潟県担当者から力強い支援の言葉がありました。
 2日目は地元の関さんに浦佐の街中を初めてゆっくりご案内いただき、内陸にありながら昔は長井市と同じように水運のまちであったことに驚きました。小さなまちなはずなのにもっとゆっくり見てみたり皆さんと話してみたい、また訪れたいと思える地域でした。
 「浦佐まちづくり協議会」の関さんと川上さんが徹夜しながらたった10年ほどの間にフットパスをいくつも開発し、立ち寄り拠点をいくつも創り、会館を新開店し、地域に層の厚い協力的な人々の組織を創り上げてきたということが隅々までよくわかりました。二人とも元は行政職員だったこともあり南魚沼市さらには新潟県から強力な支援まで取り付け、「つどい」を開催できるまでに成長していたということに本当に驚きました。改めて地域力というものを実感しました。どのような地域にも有能な人材がいます。フットパスはこのような人材が活躍しやすい環境を作ることができるものだと改めて理解しました。
 浦佐のように各地にはそれぞれしっかりした人材が創っているフットパスがあり、いつでも「つどい」が開催できるほどに育っています。このような地域がつどいを重ねることによって相互にもっと多くの交流機会を重ねることで、これからの地域活性化の根幹となることと信じています。今回の浦佐の実験はそのことを非常に明確にしたものでした。


巻機山


越後三山(写真:伊藤)


難関部分も楽しい


ミヤマエンレイソウも発見!


昔は魚野川を利用した水運商業地:船着き場


浦佐フットパス道標
(写真:伊藤)


浦佐毘沙門堂(写真:伊藤)

(文と写真:神谷 由紀子)

フットパス関東・東北のミニ集会に参加して

 新潟県南魚沼郡浦佐で行われた関東・東北のミニ集会に参加して来ました。
 浦佐フットパスは、魚沼地域の自然を活用した小さな観光の試験的ツアーとしていますが、内容はとても濃いものでした。特にガイド役を歴史や逸話に詳しい地元の方々がつとめ、知識が豊富で地元愛に溢れている様子が伺えました。またコースがコンパクトで見所が多く分かり易かったです。携わる方々の想いが参加者に伝わることが大切ですね。
 参加者は31名で、各地のフットパス団体、地元新潟県の行政機関の方々と幅広い顔ぶれでした。これも主催者である「浦佐地域づくり協議会」の方々の努力の賜物と思います。交流会では、地酒八海山が振る舞われ、ほろ酔い気分で想いや課題を語り合えたことは有意義でした。
 新潟県南魚沼では、コシヒカリの産地としてのブランド力向上と交流人口数の拡大を目的とした食のキャンペーン「南魚沼、本気丼 (マジどん)」を実施しているとのこと。
 浦佐には、美味しいご飯を食べる楽しみもあり、また行ってみたいと強く思いました。


田植えを待つコシヒカリの苗。美味しいお米はここから


南魚沼、本気丼(マジどん)

(文と写真:伊藤 右学)
2024.05.16 18:17 | 固定リンク | フットパス
フットパス専門家講座 美の基準のある真鶴 背戸道風景を巡る
2024.05.16
フットパス専門家講座 美の基準のある真鶴 背戸道風景を巡る
[ 講師:浅黄 美彦 ]

「背戸道」と呼ばれる路地を歩きながら真鶴の魅力的な生活風景を巡りました
5月16日(木) 天気:曇参加者:11名

 10時に東海道線「真鶴」駅に集合、それだけでなんだか旅に来た気分。戦前の駅舎の前で、「今日のコースでは、海、坂道、みかんの木、古い家あるいは点在する空き家を利活用した移住者のお店を訪ねながら、自然地形の残る真鶴のランドスケープを感じていただきます」とコースのアウトラインを説明し、スタートしました。
 まずは「本と美容室」を訪 ねる。真鶴では、車が通れない路地や坂道のことを「背戸道」(せとみち)と呼びます。その背戸道を上りきった丘の上に、古い平屋の木造住宅を改装したものが本と美容室です,生け垣と広い庭が心地よいお店です。外観だけ眺めるつもりが、声をかけていただき内部を見ることができました。髪を切る部屋の奥のほうに本がたくさん置かれている部屋があり、窓からの光がちょうど入り、窓辺で本が読め、珈琲も味わうことができる癒される場所がつくられている印象でした。


本と美容室外観


本と美容室内部

 次に訪ねたのは「真鶴出版」。木曜日はお休みなので外観のみですが、背戸道沿いの空き家を、真鶴町の「美の基準」にそって、自らの移住の意味に想いを馳せながら、建築家(トミト・アーキテクチャー)との協働で造り上げた「泊まれる出版社」です。


真鶴出版

 さらに背戸道のアップダウンを歩き、石工の碑や丘からの海を眺め、真鶴らしい風景を楽しみました。


石工の碑階段前での集合写真

 若い移住者が営む店の締めくくりは、「パン屋秋日和」。2019年にご夫婦で開業したパン屋さん。11時の開店に合わせてやってきました。外観も接客もほのぼのとして真鶴時間を感じさせるお店でした。山食パン、ラムレーズンなど、みなさん買い物も楽しんでいただきました。


パン屋秋日和

 午前中の最後は、真鶴フットパスのもうひとつの目的、美の基準に基づき造られた渾身の公共施設「コミュニティ真鶴」の見学です。財政難の折りなのか開館日が少なくなり、まさかの休館は残念でした。ただ敷地内には自由に入ることができるため、中庭、背戸道との関係などを間近に見ることはできました。1994年竣工、設計は美の条例にも関与していた建築家・池上修一さん。


コミュニティ真鶴

 コミュニティ真鶴から昔ながらの商店街を歩きながら港へ。西仲商店街は住民のための商店街で、のんびりとした空気と懐かしい風景があります。床屋、美容室が多い真鶴の中でも一押しの床屋がありました。


真鶴の床屋

 昼食は港にある「真鶴魚座」で和気あいあいで魚介をいただきました。
 満腹となり、午後はのんびりとお土産の干物などを買いつつ、岩海岸に向かい、途中いくつかの道祖神、高台からの海を眺めつつ、鄙びた岩海岸を訪ねました。あまり観光地には立ち寄らず、真鶴のふつうの風景を歩くフットパスでした。
 真鶴駅近くの「あけびや珈琲店」の前で解散。


真鶴魚座前
(文と写真:浅黄美彦・田邊)

「美の基準」の実感にワクワク

 「みどりのゆび」のフットパスには今年度からの参加ですが、今回は真鶴の街中を中心に回りました。集合時間の朝10時、天気は雨が降りそうな曇り空でしたが午後からは晴天となり、景色も堪能できました。
 20年以上前に車で岬の方をぐるりと回って以来2度目の真鶴でしたが、今回はお約束のところではなく街中をじっくりと歩きました。
 見て回って思ったことは、アップダウンのある場所に昔からの住宅が残っていることと、その中にリノベーションにより雰囲気の良くなった店舗が予想以上に目についたことでした。
 午前中はリノベーションされた店舗や特徴のある建物を中心に見て回り、そのセンスに驚きました。外観だけでなく中も素晴らしく,「ここが真鶴なのか」とさえ思えました。特に「本と美容室」さんでは、中まで見学させていただき、おしゃれだなと実感しました。
 道は登り下りがやや大変でしたが、次はどんなお店があるのかと思うと、大変さも吹き飛ぶようなワクワク感がありました。午後は景色がよく見えるところを通りながら「岩海水浴場」まで足を伸ばしました。
 お土産として地元で有名なパン屋や干物屋も巡
り、おみやげもバッチリでした。
 解散後に地元の喫茶店でケーキセットをみんなで堪能し、良い締めくくりになりました。


本と美容室入口ドア


真鶴道路岩大橋


岩海水浴場あけびや珈琲

(文:太田義博写真:田邊)
2024.05.16 17:47 | 固定リンク | フットパス