多摩丘陵フットパスを歩く小山田スピンオフ
2021.04.04
多摩丘陵フットパスを歩く小山田スピンオフ
[講師:みどりのゆび]
古い里山の生活の魅力とは? 今のうちに見ておこう
4月4日(日) 天気:晴 参加者:6名
「小山田緑地のコースよりこっちのほうが断然 いい!」 「小山田の本当のよさがわかる!」とい うのが参加後の皆さんの共通の感想でした。
昔ながらの広々とした里山、屋敷神の赤鳥居の ある大きな農家、小山田のお大尽、森家の長屋門、 それに普通見にはわからない里道から上がった尾 根からの眺望、裏側の雑木林から入る鶴見川源流、 風の丘公園から見渡せる小山田の里、新橋の長屋 門、鶴見川の上流と下流の合わさる山の端橋周辺 のニリンソウ群落。
ニリンソ群落(横山)
今回のコースは、前回歩いた小山田緑地駐車場 から始まる『多摩丘陵散策ガイドマップ1』の中 の 6「小山田」コースが結構長く、最後の部分が 残ってしまいました。そこで、再度、唐木田駅か らスタートしてその部分を歩き、さらに『まちだ フットパスガイドマップ』の 9「図師から小山田 桜台」コースを、小山田バス停から山の端バス停 まで歩き足したものです。
小田急線唐木田駅からスタートして10分、住宅 地を超え尾根環を渡り、小山田緑地からの下り口 を左に見ながら板金工場の向こう側、道路がちょ うど左にカーブしたところを右に入ります。そこ からは昔のままの小山田の里山が広がります。よ く手入れされた農家、畑、屋敷神の組み合わせが 多摩ならではの田園風景を感じさせます。
左手の暗い山の尾根道に入って、右に少し登っ ていくとお地蔵さまがあります。昔はここを左手 に入った畑の中に、雑木林に入るいい赤道があり ました。20年くらい前に5~6人で草刈り機や鎌で この道を再生して、道標まで雑木林の入口と出口 に立てたのですが、赤道の下が掘られてこの道は なくなっていました。この道があれば面白くもな い多摩市側の通りに出なくても山を越えられたし、 快適さが全く違ったのに残念でした。出口の道標 はまだ存在していました。
出口の道標
同じマップで⑪のクヌギの大木のある分岐点か らの景観は、畑に下りる曲がった農道が美しく皆 で写真を撮りました。
分岐点からの里山景観
正山寺の裏手を通り少し行くと、昔の落人部落 のような集落があり、その中で森さんの長屋門が ここの古くからの歴史を物語るようでした。20年 前は灰汁で拭いた素朴な門でしたが、来る度に立 派になっています。
鶴見川源流の泉に行くのに、小山田バス停から かなり往来の激しい舗装道路の脇を行くのですが、 本当は雑木林の中を行くもっといい道があるので す。マップの⑮の里道の入口は一見農家に入って いくように見えるのでついつい迷ってしまいます が、これが公道で、どんどん登っていくと道の両 側の畑傍に春には菜の花、秋には赤い曼殊沙華が 咲いてかなりの登りの疲れを癒してくれます。
里山の畑の景観
畑の頂上から雑木林に入ります。今は町田市が 整備しているらしく快適な山道になっていて、こ こから源流の泉に下りる意味がよくわかります。
鶴見川の源流
今回はお昼も神明神社の下にある「そば処山桜」 が開いていて、本格的な蕎麦と付近で採れるとい う山菜の天ぷらを堪能することができました。美 味しいお店なので電話をして確かめてから行くと いいと思います。
小山田一号遺跡も公園ですがいい道で、風の丘 公園まで登ると小山田の里が一望できるビューポ イントです。この辺からまた古い小山田の生活を 偲ぶ景観を楽しむことができます。ひっそりとま た素晴らしい長屋門があり、新橋のあたりで鶴見 川の上流と下流が合わさるという感じがわかりま す。残念ながら昭和時代を彷彿とさせる大泉寺の バス停はもう取り壊さていました。
まだまだ里山の生活のよさがが残る、一番いい 部分の小山田、お勧めです。見られなくなる前に。
今日ご参加のみなさまと
(文:神谷 由起子 写真:田邊)
本日の歩いた経路
[講師:みどりのゆび]
古い里山の生活の魅力とは? 今のうちに見ておこう
4月4日(日) 天気:晴 参加者:6名
「小山田緑地のコースよりこっちのほうが断然 いい!」 「小山田の本当のよさがわかる!」とい うのが参加後の皆さんの共通の感想でした。
昔ながらの広々とした里山、屋敷神の赤鳥居の ある大きな農家、小山田のお大尽、森家の長屋門、 それに普通見にはわからない里道から上がった尾 根からの眺望、裏側の雑木林から入る鶴見川源流、 風の丘公園から見渡せる小山田の里、新橋の長屋 門、鶴見川の上流と下流の合わさる山の端橋周辺 のニリンソウ群落。
ニリンソ群落(横山)
今回のコースは、前回歩いた小山田緑地駐車場 から始まる『多摩丘陵散策ガイドマップ1』の中 の 6「小山田」コースが結構長く、最後の部分が 残ってしまいました。そこで、再度、唐木田駅か らスタートしてその部分を歩き、さらに『まちだ フットパスガイドマップ』の 9「図師から小山田 桜台」コースを、小山田バス停から山の端バス停 まで歩き足したものです。
小田急線唐木田駅からスタートして10分、住宅 地を超え尾根環を渡り、小山田緑地からの下り口 を左に見ながら板金工場の向こう側、道路がちょ うど左にカーブしたところを右に入ります。そこ からは昔のままの小山田の里山が広がります。よ く手入れされた農家、畑、屋敷神の組み合わせが 多摩ならではの田園風景を感じさせます。
左手の暗い山の尾根道に入って、右に少し登っ ていくとお地蔵さまがあります。昔はここを左手 に入った畑の中に、雑木林に入るいい赤道があり ました。20年くらい前に5~6人で草刈り機や鎌で この道を再生して、道標まで雑木林の入口と出口 に立てたのですが、赤道の下が掘られてこの道は なくなっていました。この道があれば面白くもな い多摩市側の通りに出なくても山を越えられたし、 快適さが全く違ったのに残念でした。出口の道標 はまだ存在していました。
出口の道標
同じマップで⑪のクヌギの大木のある分岐点か らの景観は、畑に下りる曲がった農道が美しく皆 で写真を撮りました。
分岐点からの里山景観
正山寺の裏手を通り少し行くと、昔の落人部落 のような集落があり、その中で森さんの長屋門が ここの古くからの歴史を物語るようでした。20年 前は灰汁で拭いた素朴な門でしたが、来る度に立 派になっています。
鶴見川源流の泉に行くのに、小山田バス停から かなり往来の激しい舗装道路の脇を行くのですが、 本当は雑木林の中を行くもっといい道があるので す。マップの⑮の里道の入口は一見農家に入って いくように見えるのでついつい迷ってしまいます が、これが公道で、どんどん登っていくと道の両 側の畑傍に春には菜の花、秋には赤い曼殊沙華が 咲いてかなりの登りの疲れを癒してくれます。
里山の畑の景観
畑の頂上から雑木林に入ります。今は町田市が 整備しているらしく快適な山道になっていて、こ こから源流の泉に下りる意味がよくわかります。
鶴見川の源流
今回はお昼も神明神社の下にある「そば処山桜」 が開いていて、本格的な蕎麦と付近で採れるとい う山菜の天ぷらを堪能することができました。美 味しいお店なので電話をして確かめてから行くと いいと思います。
小山田一号遺跡も公園ですがいい道で、風の丘 公園まで登ると小山田の里が一望できるビューポ イントです。この辺からまた古い小山田の生活を 偲ぶ景観を楽しむことができます。ひっそりとま た素晴らしい長屋門があり、新橋のあたりで鶴見 川の上流と下流が合わさるという感じがわかりま す。残念ながら昭和時代を彷彿とさせる大泉寺の バス停はもう取り壊さていました。
まだまだ里山の生活のよさがが残る、一番いい 部分の小山田、お勧めです。見られなくなる前に。
今日ご参加のみなさまと
(文:神谷 由起子 写真:田邊)
本日の歩いた経路
多摩丘陵フットパス 小野路のサクラを見に行こう
2021.03.28
多摩丘陵フットパス 小野路のサクラを見に行こう
[講師:田邊 博仁]
里山に溶け込む サクラの盛りを堪能
3月28日(日) 天気:曇(一時小雨) 参加者:4名
毎年恒例、今年の「小野路の春の里山巡り」は、 サクラ開花が異常に早かったこともあり、予定よ り1週間早めて行われました。あいにくの天気予 報で、参加者は少なめでしたが、昼前後に一時小 雨に降られたものの、小野路のサクラを楽しむに は、そう差し支えなく、予想以上に充実した一日 となりました。
花々に彩られた小野路「春の景観」
別所バス停に集合後、鎌倉街道東側の布田道を 上ると、斜面の畑には薄ピンクのコヒガンザクラ や黄色い菜の花が広がり、早くも春のワクワク感 いっぱい。山道を進む足取りも軽やか、参加者の 会話も弾みます。
斜面の畑に広がるコヒガンザクラ
小野路給水所を経て尾根道に出ると、小野路宿 方面の穏やかな眺望が広がります。
東光寺へ向かう尾根道から
ご本尊様は源範頼の守り本尊という、名刹「東 光寺」に着くと、墓苑全体がソメイヨシノで覆わ れ、思わず感嘆の声が漏れました。
東光寺のサクラ、今まさに満開
いったん別所バス停に戻り、昼食後、鎌倉街道 西側の小野路宿方面へ。ムクロジの大木や恵泉女 学園実習農場等を経て、「一本杉公園」方面へ向 かいました。
しっとりした空気感、春の里山
タチツボスミレ
一本杉公園近く、「桜のトンネル」
その後、里山交流館付近を経て、小野路城趾方面 へ向かいましたが、城趾に到着したところで、
小野路城趾
道祖神
急遽予定変更することに。この日の講師・田邊さ んの発案で、五反田谷戸の樹齢200年のヤマザク ラ、「畦桜」を見に行こう、ということになりま した。咲き具合はどうか、やや心配しながらの五反田谷戸までの道のりでしたが、山の斜面を下りて、目の前が開けた瞬間、ちょうど見頃の「畦桜」の勇壮な姿がありました。口々に「やったー」という声が上がりました。
東京都で唯一、「にほんの里100選」に選ばれている「小野路」。五反田谷戸の「畦桜」は、藤沢周平原作の映画「蝉しぐれ」に映し出されるシーンがあるそうです。
五反田谷戸の「畦桜」
映画「蝉しぐれ」ロケ地にもなった景観
太い幹は樹齢200年の重み
斜面を登ったり、下りたり、畦道を行ったり来 たり、各自が写真撮影に夢中になっていました。 五反田谷戸の美しい景観と「畦桜」の勇壮な姿、
1日の終わりにあまりの充実感、心が満たされて いくのが実感できました。全行程を終えて、鶴川 駅行バス停まで最後の車道歩きも苦にならず、満 足感いっぱいの1日を終えることができました。
(文と写真:宇佐美 均)
小野路のヤブザクラ
毎春、小野路のサクラ・ウォークをご案内して いますが、今年は、桜の開花時期が早まり、お見 せしたかったヤブザクラは,見ごろを過ぎ,散り始 めていました。逆に、なかなか満開の時に出合え ない五反田谷戸の老桜、ヤマザクラの「畔桜」は, 満開で、健在ぶりが確認できました。
ヤブザクラは桜の仲間で最も花が小さいマメザ クラとエドヒガンの推定自然雑種です。多摩丘陵 地域に限られ、小野路では、別所と小野路城址で も、見ることができます。低木で下向きに咲く可 愛らしい桜の花です。
ヤブザクラは子房の部分がぷっくりとふくらんでいる
五反田の丘陵地のヤブザクラ
小野路城址のヤブザクラ
(文と写真:田邊 博仁)
[講師:田邊 博仁]
里山に溶け込む サクラの盛りを堪能
3月28日(日) 天気:曇(一時小雨) 参加者:4名
毎年恒例、今年の「小野路の春の里山巡り」は、 サクラ開花が異常に早かったこともあり、予定よ り1週間早めて行われました。あいにくの天気予 報で、参加者は少なめでしたが、昼前後に一時小 雨に降られたものの、小野路のサクラを楽しむに は、そう差し支えなく、予想以上に充実した一日 となりました。
花々に彩られた小野路「春の景観」
別所バス停に集合後、鎌倉街道東側の布田道を 上ると、斜面の畑には薄ピンクのコヒガンザクラ や黄色い菜の花が広がり、早くも春のワクワク感 いっぱい。山道を進む足取りも軽やか、参加者の 会話も弾みます。
斜面の畑に広がるコヒガンザクラ
小野路給水所を経て尾根道に出ると、小野路宿 方面の穏やかな眺望が広がります。
東光寺へ向かう尾根道から
ご本尊様は源範頼の守り本尊という、名刹「東 光寺」に着くと、墓苑全体がソメイヨシノで覆わ れ、思わず感嘆の声が漏れました。
東光寺のサクラ、今まさに満開
いったん別所バス停に戻り、昼食後、鎌倉街道 西側の小野路宿方面へ。ムクロジの大木や恵泉女 学園実習農場等を経て、「一本杉公園」方面へ向 かいました。
しっとりした空気感、春の里山
タチツボスミレ
一本杉公園近く、「桜のトンネル」
その後、里山交流館付近を経て、小野路城趾方面 へ向かいましたが、城趾に到着したところで、
小野路城趾
道祖神
急遽予定変更することに。この日の講師・田邊さ んの発案で、五反田谷戸の樹齢200年のヤマザク ラ、「畦桜」を見に行こう、ということになりま した。咲き具合はどうか、やや心配しながらの五反田谷戸までの道のりでしたが、山の斜面を下りて、目の前が開けた瞬間、ちょうど見頃の「畦桜」の勇壮な姿がありました。口々に「やったー」という声が上がりました。
東京都で唯一、「にほんの里100選」に選ばれている「小野路」。五反田谷戸の「畦桜」は、藤沢周平原作の映画「蝉しぐれ」に映し出されるシーンがあるそうです。
五反田谷戸の「畦桜」
映画「蝉しぐれ」ロケ地にもなった景観
太い幹は樹齢200年の重み
斜面を登ったり、下りたり、畦道を行ったり来 たり、各自が写真撮影に夢中になっていました。 五反田谷戸の美しい景観と「畦桜」の勇壮な姿、
1日の終わりにあまりの充実感、心が満たされて いくのが実感できました。全行程を終えて、鶴川 駅行バス停まで最後の車道歩きも苦にならず、満 足感いっぱいの1日を終えることができました。
(文と写真:宇佐美 均)
小野路のヤブザクラ
毎春、小野路のサクラ・ウォークをご案内して いますが、今年は、桜の開花時期が早まり、お見 せしたかったヤブザクラは,見ごろを過ぎ,散り始 めていました。逆に、なかなか満開の時に出合え ない五反田谷戸の老桜、ヤマザクラの「畔桜」は, 満開で、健在ぶりが確認できました。
ヤブザクラは桜の仲間で最も花が小さいマメザ クラとエドヒガンの推定自然雑種です。多摩丘陵 地域に限られ、小野路では、別所と小野路城址で も、見ることができます。低木で下向きに咲く可 愛らしい桜の花です。
ヤブザクラは子房の部分がぷっくりとふくらんでいる
五反田の丘陵地のヤブザクラ
小野路城址のヤブザクラ
(文と写真:田邊 博仁)
まちだフットパスを歩く 長津田からすずかけ台
2021.03.14
まちだフットパスを歩く 長津田からすずかけ台
[講師:みどりのゆび]
横浜市の里山と町田市の住宅街の
景観コントラストを楽しむ!
3月14日(日) 天気:晴 参加者:6名
『まちだフットパス ガイドマップ』の改定に伴 い、「6 長津田からすずかけ台」の内容をチェッ クしながらの楽しいフットパスでした。
東急こどもの国線長津田駅改札口よりスタート。「なすな原遺跡」の畑地を巡り、東急田園都市線と横浜線の線路下をくぐり、坂を上り八坂神社へ。ここは、大正10年の陸軍大演習で当時の皇太子殿下(昭和天皇)が演習をご覧になった場所で、記念塔やお手植えの松跡があります。眼下の成瀬方面方面から町田市街の素晴らしい眺望が見どころ。
八坂神社からの町田・成瀬方面の眺望
次に、長津田小学校の裏手の道に入り、新しい「長津田宿市民の森」の尾根道を進む。ここは鎌倉古道であり、当時の面影のある道です。
長津田宿市民の森の尾根道(鎌倉古道)を歩く
次に、森村学園の前の道を通り、旧大山街道の 道の信号を渡り、住宅地の路地を進み、趣のある 脇参道から王子神社の境内に入ります。
鳥居前のモミの木は横浜市の古木名木に指定さ
れている御神木です。
王子神社鳥居前の御神木(横浜市古木名木)
さらに進んで、国道246号の歩道を渡り福泉寺 に入ります。ぽっくり大師のお寺として親しまれ ています。ぼけ封じ観音やぽっくり大師や握手薬 師尊が建立され、境内で多くのご利益を頂けます。 本堂脇の階段を下り、真暗闇を進む戒壇巡りをみ なさまと体験しました。「目の見える有り難さ」 を実感できました。ご接待どころでお茶と漬物等 を頂きながら、お楽しみの昼食をとりました。
ぽっくり大師のお寺、福泉寺
裏の墓地に沿う道を上がっていくと尾根に出ま す。ここからの眺望も素晴らしく、長津田駅前や 遠く東京スカイツリーまでも見られました。
しばらく尾根道を進み、雑木林を抜け出て資材 置き場の先の左の小道に入ります。ちょっと見過 ごしやすいので注意が必要です。雑木林を進むと 天王社に出ます。
尾根道にある天王社
次に、天王社の参道の階段は下りずに、元の尾 根道をしばらく進みます。三差路に出たら左折し 下ると道の右に二十三夜塔があります。この下の 道を右折し進むと林地蔵尊が右の角にあります。 この辺りが伯楽谷戸です。
伯楽谷戸付近の二十三夜塔
この先がはっきりしないので、地元の人にお聞 きしました。
地蔵尊を右手に見て進み、フィールドアスレチ ックの臨時駐車場沿いを左の小道に入り、小川を 渡ります。左の雑木林の小道を上っていくと伯楽 谷戸の開けた畑地に出ました。
伯楽谷戸の畑地
畑地を過ぎ栗林を抜け、再び雑木林の尾根道を 進み、右手の物流センターに沿った道を進むと国 道246号に出ます。かってはマクドナルドがあっ たが、今は、ガソリンスタンドに変わっています。
ここから国道246号の歩道橋を渡り、旧大山街 道の馬の背の道へ入ります。坂を上り切ると町田 市街の眺望が開け、遠く丹沢の山並も見えます。 さらに進み、本日のゴール「すずかけ台駅」に着 きました。
すずかけ台の馬の背から見る成瀬・町田市街地
本日の歩いた経路
(文と写真:田邊 博仁)
[講師:みどりのゆび]
横浜市の里山と町田市の住宅街の
景観コントラストを楽しむ!
3月14日(日) 天気:晴 参加者:6名
『まちだフットパス ガイドマップ』の改定に伴 い、「6 長津田からすずかけ台」の内容をチェッ クしながらの楽しいフットパスでした。
東急こどもの国線長津田駅改札口よりスタート。「なすな原遺跡」の畑地を巡り、東急田園都市線と横浜線の線路下をくぐり、坂を上り八坂神社へ。ここは、大正10年の陸軍大演習で当時の皇太子殿下(昭和天皇)が演習をご覧になった場所で、記念塔やお手植えの松跡があります。眼下の成瀬方面方面から町田市街の素晴らしい眺望が見どころ。
八坂神社からの町田・成瀬方面の眺望
次に、長津田小学校の裏手の道に入り、新しい「長津田宿市民の森」の尾根道を進む。ここは鎌倉古道であり、当時の面影のある道です。
長津田宿市民の森の尾根道(鎌倉古道)を歩く
次に、森村学園の前の道を通り、旧大山街道の 道の信号を渡り、住宅地の路地を進み、趣のある 脇参道から王子神社の境内に入ります。
鳥居前のモミの木は横浜市の古木名木に指定さ
れている御神木です。
王子神社鳥居前の御神木(横浜市古木名木)
さらに進んで、国道246号の歩道を渡り福泉寺 に入ります。ぽっくり大師のお寺として親しまれ ています。ぼけ封じ観音やぽっくり大師や握手薬 師尊が建立され、境内で多くのご利益を頂けます。 本堂脇の階段を下り、真暗闇を進む戒壇巡りをみ なさまと体験しました。「目の見える有り難さ」 を実感できました。ご接待どころでお茶と漬物等 を頂きながら、お楽しみの昼食をとりました。
ぽっくり大師のお寺、福泉寺
裏の墓地に沿う道を上がっていくと尾根に出ま す。ここからの眺望も素晴らしく、長津田駅前や 遠く東京スカイツリーまでも見られました。
しばらく尾根道を進み、雑木林を抜け出て資材 置き場の先の左の小道に入ります。ちょっと見過 ごしやすいので注意が必要です。雑木林を進むと 天王社に出ます。
尾根道にある天王社
次に、天王社の参道の階段は下りずに、元の尾 根道をしばらく進みます。三差路に出たら左折し 下ると道の右に二十三夜塔があります。この下の 道を右折し進むと林地蔵尊が右の角にあります。 この辺りが伯楽谷戸です。
伯楽谷戸付近の二十三夜塔
この先がはっきりしないので、地元の人にお聞 きしました。
地蔵尊を右手に見て進み、フィールドアスレチ ックの臨時駐車場沿いを左の小道に入り、小川を 渡ります。左の雑木林の小道を上っていくと伯楽 谷戸の開けた畑地に出ました。
伯楽谷戸の畑地
畑地を過ぎ栗林を抜け、再び雑木林の尾根道を 進み、右手の物流センターに沿った道を進むと国 道246号に出ます。かってはマクドナルドがあっ たが、今は、ガソリンスタンドに変わっています。
ここから国道246号の歩道橋を渡り、旧大山街 道の馬の背の道へ入ります。坂を上り切ると町田 市街の眺望が開け、遠く丹沢の山並も見えます。 さらに進み、本日のゴール「すずかけ台駅」に着 きました。
すずかけ台の馬の背から見る成瀬・町田市街地
本日の歩いた経路
(文と写真:田邊 博仁)
コロナ禍もどこ吹く風、 元気な雑草と格闘、花を楽しむ
2021.02.21
コロナ禍もどこ吹く風、 元気な雑草と格闘、花を楽しむ
2月21日(日)天気:晴 参加者:5名
作業当日前半は緑地の、後半は竹林の整備を した。
緑地では合田さんが草刈りを進め、私たちはま だしぶとく残っているブタ草を抜いたり、石垣さ んの号令のもと、すでに刈ってあちこちに山にな っている草を1カ所に集めて焼く作業をした。
メイさんがフォークで次から次へと一輪車に草 を積み上げながら、「まるで農場で働いてるみた い」と、ウフフと笑っている(この2日後、かな りの筋肉痛に見舞われることになる)。火のところ まで草を運ぶのに忙しく、結構きつい作業だった。
緑地があらかた整った後、石垣さんが火の始末 に残り、4人はそれぞれノコギリを手に竹林に向 かった。 台風のせいか、入り口側の木の枝が幹 から引き剥がされるように折れていて、根元には 太い枝が何本も散らばっている。この枝をタケノ コ掘りの時に使う薪にするため、合田さんたちが
60センチほどに切り揃えたが、細いノコギリでの 作業は根気のいる仕事だった。
竹林の端に粗大ゴミが放置されているのを発見。 なぜここに捨てるのか。そういえば、来る途中の 道端にこのゴミの外箱が無造作に捨ててあった。 町田市にゴミの処理を依頼するため、神谷さんが 現場の写真を撮った。
斜面に生えていた細い竹も何本か切って1カ所 に集め、再び緑地に戻った時には火の始末がすっ かり終わっていた。
緑地の真ん中辺りにあるコブシの大きな木に蕾 がたくさん付いていた。もう10日もしたら見事な 眺めだろう。ロウバイの若い3本の木には薄黄色 の花がいっぱい咲いている。もう1週間早ければ 香りも見栄えももっとよかったに違いない。
ロウバイ(横山)
タツナミソウ(横山)
この日は暖かくて、小野路を歩いている人が多か った。 ( 鈴木 由美子 )
枯草を集めて(神谷)
整備された緑地(神谷)
2月21日(日)天気:晴 参加者:5名
作業当日前半は緑地の、後半は竹林の整備を した。
緑地では合田さんが草刈りを進め、私たちはま だしぶとく残っているブタ草を抜いたり、石垣さ んの号令のもと、すでに刈ってあちこちに山にな っている草を1カ所に集めて焼く作業をした。
メイさんがフォークで次から次へと一輪車に草 を積み上げながら、「まるで農場で働いてるみた い」と、ウフフと笑っている(この2日後、かな りの筋肉痛に見舞われることになる)。火のところ まで草を運ぶのに忙しく、結構きつい作業だった。
緑地があらかた整った後、石垣さんが火の始末 に残り、4人はそれぞれノコギリを手に竹林に向 かった。 台風のせいか、入り口側の木の枝が幹 から引き剥がされるように折れていて、根元には 太い枝が何本も散らばっている。この枝をタケノ コ掘りの時に使う薪にするため、合田さんたちが
60センチほどに切り揃えたが、細いノコギリでの 作業は根気のいる仕事だった。
竹林の端に粗大ゴミが放置されているのを発見。 なぜここに捨てるのか。そういえば、来る途中の 道端にこのゴミの外箱が無造作に捨ててあった。 町田市にゴミの処理を依頼するため、神谷さんが 現場の写真を撮った。
斜面に生えていた細い竹も何本か切って1カ所 に集め、再び緑地に戻った時には火の始末がすっ かり終わっていた。
緑地の真ん中辺りにあるコブシの大きな木に蕾 がたくさん付いていた。もう10日もしたら見事な 眺めだろう。ロウバイの若い3本の木には薄黄色 の花がいっぱい咲いている。もう1週間早ければ 香りも見栄えももっとよかったに違いない。
ロウバイ(横山)
タツナミソウ(横山)
この日は暖かくて、小野路を歩いている人が多か った。 ( 鈴木 由美子 )
枯草を集めて(神谷)
整備された緑地(神谷)
三輪
2020.12.08
白洲正子の散歩道・三輪の里 を歩く
12月13日(日)天気 : 晴 参加者 :7名
大和の国の三輪の里に似ていることから「三輪」と名付けられました。三輪緑地の緑豊かな環境と古墳や神社仏閣などの歴史遺産が調和し、鶴川在住だった白洲正子の好んで歩いた散歩道でした。
三輪の里から市境の尾根道を歩き、横浜市の寺 家ふるさと村も訪ねました。
ご好評のNPO法人みどりのゆび発行の『多摩 FootPath1』(2009年6月1日改訂)の改訂の一環と して、三輪のコースを歩きました。そのフットパ スの様子です。
1.三輪フットパスのマップ(下が北)に従って 鶴川駅からほぼ番号に沿って歩きましたが、㉒は
「三輪の森ビジターセンター」(2018年開館)とな り、この㉒から⑧の下三輪横穴墓群への尾根道を 歩き、寺家ふるさと村への新ルートを歩きました。
2.鶴川駅(①)からスタート。鶴見川は古くから “暴れ川“の異名があり、大雨が降るたびに氾濫を 繰り返していたため、全国に先駆けて「総合治水 対策」(1979年)に取り組んできました。そのため 鶴見川を挟んで町田市と川崎市の都県境と河川管 理境界も入り組んでいます。
「ここは川崎? 町田?」と会話しながら歩きを進めました。真光寺川の鶴見川への合流地点に開戸親水広場があります。
3.精進場橋を渡り南へ道路を登ると高蔵寺(②) に出ます。シャクナゲの寺としても有名すが紅葉 も美しい。手入れが行き届いた気持ちの良い素敵 なお寺です。 足利将軍家代々の武運長久祈願所として開山の歴 史(1362年)あるお寺で、東国花の寺百ケ寺の東 京第5番札所、多摩四国八十八ケ所の第十札所で す。
昭和10年、北原白秋夫妻が訪れて「高蔵寺しづ かやと散葉眺めいて梢の柿のつやつやしいろ」と 詠まれ、7首の書かれた石碑が置かれています。
4.高蔵寺の横門から出ると、「三輪の里」とし ての景観を維持している畑地に出ます。春にはウ メやサクラが咲き、美しい桃源郷の景色が創り出 されます。この辺りは、清和天皇の御代(877年)、 大和国三輪の里の神の社使、荻野・矢沢・斉藤氏等 がこの地に移住したと伝承されています。畑地の 奥に沢山城址が。私有地の城で、団体の見学は禁 止されています。さらに、美しい竹林の道を降り ていくと、白坂横穴墓群(③)が現れます。
古墳時代後期に造られた13基が確認され、フェン ス越しに2基が見学できます。白い地層は上総層群 柿生層で、この泥岩に横穴墓を造っています。貝 の化石などが出るので太古は海底だったようです
5.白坂をさらに下り、沢谷戸自然公園(④)か ら沢山城址の丘を振り返ってみました。沢山城は 後北条の築いた城で八王子城、成瀬城、小机城な どと関連しています。さらに進むと椙山神社(⑤) が見えて来ます。大和の三輪の里に鎮座する大神 神社の御本体である三輪山にこの付近の山容がよ く似ていることから、877年に当地に勧請された との伝承があります。昭和20年頃までは、樹齢五、 六百年を経たスギやマツの巨木が鬱蒼とした鎮守 の森そのもののたたずまいであったそうです。
6.次に妙福寺(⑫)へ向かいます。境内は約四 千坪におよび山門(高麗門)、鐘楼門、本堂や祖 師堂など整えた立派なお寺です。高麗門は平成20 年の台風で倒壊、令和元年12月に再建されました。 上層部に鐘を釣った二階造りの鐘楼門は町田市内 ではここだけです。本堂の屋根はもと茅葺でした が、今は、素敵な曲線の銅葺屋根となっています。
7.妙福寺の横道から第三公園(⑦)を経て「三 輪の森ビジターセンター」(㉒)へ向かいます。 長年の三輪緑地保全活動の願いがかない2018年4 月にオープン。散策路も整備され、下三輪横穴墓 群・寺家へ向かう市境界の尾根道を歩きます。
8.下三輪玉田横穴墓群(⑧)は4基発見され、 特に、第1,3号の2基は天井部分に屋根構造を浮 き彫りで表現した「家形横穴墓」で、全国的にも 珍しく、都内ではこの遺跡のみです。ここからは 尾根道を下り、明るく広々とした「寺家ふるさと 村」へ向かいます。
9.寺家ふるさと村(⑨)は1960年ごろから始ま った団地開発の波に対して、寺家町の農家の方々 が先祖伝来の農地や山林を守り受け継ごうと「ふ るさと村」として保全するべく、1980年ごろに計 画策定。「寺家ふるさと村・四季の家」が1987年 に開館しました。
「寺家乃鰻寮」にて昼食をいただきました。
10.寺家ふるさと村から山谷切り通しの道(⑪) を経て妙福寺へ戻り、バス通りを進むと、田んぼ の真中に参道がある廣慶寺(⑬)が現れます。参道 には十二支と守り本尊、小型の鐘が108個並んで いて、見るだけでも楽しい光景です。
1572年の安土桃山時代に開山の歴史があります。さらに、少し歩くと西谷戸横穴墓群(⑭)が広がり、フェンス越しに見ることができます。ここでは圭頭大刀などが発見されています。
11.三輪緑山住宅地区はかっては雑木林が広が っていましたが、1980年代から開発が進み分譲が 始まりました。その三輪中央公園(⑮)の横を真 っ直ぐ進み、熊野神社(⑰)へ向かいます。
熊野神社も椙山神社と同じ877年、大和の三輪の里より勧請との伝承があります。現在の社殿は昭和48年の再建。社殿左の御神木の「アカガシ」(町田市の名木百選)は樹齢300年以上、幹回り約6mのケヤキの切り株も残っています。熊野神社の左手の道を進み、右の細い道へ入る(⑱)。岡上への道路に出たら少し上り、右の細い道へ入る。この道が鎌倉街道早ノ道で、「いざ鎌倉」と馳せ参ずる道筋でした。
12. 鎌倉街道早ノ道に面して東向きに建てられ、 それが寺名の起こりの岡上山東光院宝積寺(おか のぼりさんとうこういんほうしゃくじ)(⑲)に 到着しました。仁王門からは入れませんので、も う少し先の長屋門から境内へ入ります。いつ訪れ ても静かな境内で、ゆっくり見学ができます。江 戸時代に建てられた仁王門、重層で左右の仁王像 も素晴らしいです。イチョウの黄葉とモミジの紅 葉の色合いが素敵でした。この仁王門の周りのイ トヒバ、イチョウ、カキの木が川崎市の「まちの 樹50選」に選ばれています。行基(750年ごろ)による創建と伝わる古刹であり、王禅寺とともに多摩丘陵の2大本寺とされて、三輪の高蔵寺など11の末寺があったそうです。
鶴見川に戻り、鶴川駅で解散しました。
(田邊博仁)
12月13日(日)天気 : 晴 参加者 :7名
大和の国の三輪の里に似ていることから「三輪」と名付けられました。三輪緑地の緑豊かな環境と古墳や神社仏閣などの歴史遺産が調和し、鶴川在住だった白洲正子の好んで歩いた散歩道でした。
三輪の里から市境の尾根道を歩き、横浜市の寺 家ふるさと村も訪ねました。
ご好評のNPO法人みどりのゆび発行の『多摩 FootPath1』(2009年6月1日改訂)の改訂の一環と して、三輪のコースを歩きました。そのフットパ スの様子です。
1.三輪フットパスのマップ(下が北)に従って 鶴川駅からほぼ番号に沿って歩きましたが、㉒は
「三輪の森ビジターセンター」(2018年開館)とな り、この㉒から⑧の下三輪横穴墓群への尾根道を 歩き、寺家ふるさと村への新ルートを歩きました。
2.鶴川駅(①)からスタート。鶴見川は古くから “暴れ川“の異名があり、大雨が降るたびに氾濫を 繰り返していたため、全国に先駆けて「総合治水 対策」(1979年)に取り組んできました。そのため 鶴見川を挟んで町田市と川崎市の都県境と河川管 理境界も入り組んでいます。
「ここは川崎? 町田?」と会話しながら歩きを進めました。真光寺川の鶴見川への合流地点に開戸親水広場があります。
3.精進場橋を渡り南へ道路を登ると高蔵寺(②) に出ます。シャクナゲの寺としても有名すが紅葉 も美しい。手入れが行き届いた気持ちの良い素敵 なお寺です。 足利将軍家代々の武運長久祈願所として開山の歴 史(1362年)あるお寺で、東国花の寺百ケ寺の東 京第5番札所、多摩四国八十八ケ所の第十札所で す。
昭和10年、北原白秋夫妻が訪れて「高蔵寺しづ かやと散葉眺めいて梢の柿のつやつやしいろ」と 詠まれ、7首の書かれた石碑が置かれています。
4.高蔵寺の横門から出ると、「三輪の里」とし ての景観を維持している畑地に出ます。春にはウ メやサクラが咲き、美しい桃源郷の景色が創り出 されます。この辺りは、清和天皇の御代(877年)、 大和国三輪の里の神の社使、荻野・矢沢・斉藤氏等 がこの地に移住したと伝承されています。畑地の 奥に沢山城址が。私有地の城で、団体の見学は禁 止されています。さらに、美しい竹林の道を降り ていくと、白坂横穴墓群(③)が現れます。
古墳時代後期に造られた13基が確認され、フェン ス越しに2基が見学できます。白い地層は上総層群 柿生層で、この泥岩に横穴墓を造っています。貝 の化石などが出るので太古は海底だったようです
5.白坂をさらに下り、沢谷戸自然公園(④)か ら沢山城址の丘を振り返ってみました。沢山城は 後北条の築いた城で八王子城、成瀬城、小机城な どと関連しています。さらに進むと椙山神社(⑤) が見えて来ます。大和の三輪の里に鎮座する大神 神社の御本体である三輪山にこの付近の山容がよ く似ていることから、877年に当地に勧請された との伝承があります。昭和20年頃までは、樹齢五、 六百年を経たスギやマツの巨木が鬱蒼とした鎮守 の森そのもののたたずまいであったそうです。
6.次に妙福寺(⑫)へ向かいます。境内は約四 千坪におよび山門(高麗門)、鐘楼門、本堂や祖 師堂など整えた立派なお寺です。高麗門は平成20 年の台風で倒壊、令和元年12月に再建されました。 上層部に鐘を釣った二階造りの鐘楼門は町田市内 ではここだけです。本堂の屋根はもと茅葺でした が、今は、素敵な曲線の銅葺屋根となっています。
7.妙福寺の横道から第三公園(⑦)を経て「三 輪の森ビジターセンター」(㉒)へ向かいます。 長年の三輪緑地保全活動の願いがかない2018年4 月にオープン。散策路も整備され、下三輪横穴墓 群・寺家へ向かう市境界の尾根道を歩きます。
8.下三輪玉田横穴墓群(⑧)は4基発見され、 特に、第1,3号の2基は天井部分に屋根構造を浮 き彫りで表現した「家形横穴墓」で、全国的にも 珍しく、都内ではこの遺跡のみです。ここからは 尾根道を下り、明るく広々とした「寺家ふるさと 村」へ向かいます。
9.寺家ふるさと村(⑨)は1960年ごろから始ま った団地開発の波に対して、寺家町の農家の方々 が先祖伝来の農地や山林を守り受け継ごうと「ふ るさと村」として保全するべく、1980年ごろに計 画策定。「寺家ふるさと村・四季の家」が1987年 に開館しました。
「寺家乃鰻寮」にて昼食をいただきました。
10.寺家ふるさと村から山谷切り通しの道(⑪) を経て妙福寺へ戻り、バス通りを進むと、田んぼ の真中に参道がある廣慶寺(⑬)が現れます。参道 には十二支と守り本尊、小型の鐘が108個並んで いて、見るだけでも楽しい光景です。
1572年の安土桃山時代に開山の歴史があります。さらに、少し歩くと西谷戸横穴墓群(⑭)が広がり、フェンス越しに見ることができます。ここでは圭頭大刀などが発見されています。
11.三輪緑山住宅地区はかっては雑木林が広が っていましたが、1980年代から開発が進み分譲が 始まりました。その三輪中央公園(⑮)の横を真 っ直ぐ進み、熊野神社(⑰)へ向かいます。
熊野神社も椙山神社と同じ877年、大和の三輪の里より勧請との伝承があります。現在の社殿は昭和48年の再建。社殿左の御神木の「アカガシ」(町田市の名木百選)は樹齢300年以上、幹回り約6mのケヤキの切り株も残っています。熊野神社の左手の道を進み、右の細い道へ入る(⑱)。岡上への道路に出たら少し上り、右の細い道へ入る。この道が鎌倉街道早ノ道で、「いざ鎌倉」と馳せ参ずる道筋でした。
12. 鎌倉街道早ノ道に面して東向きに建てられ、 それが寺名の起こりの岡上山東光院宝積寺(おか のぼりさんとうこういんほうしゃくじ)(⑲)に 到着しました。仁王門からは入れませんので、も う少し先の長屋門から境内へ入ります。いつ訪れ ても静かな境内で、ゆっくり見学ができます。江 戸時代に建てられた仁王門、重層で左右の仁王像 も素晴らしいです。イチョウの黄葉とモミジの紅 葉の色合いが素敵でした。この仁王門の周りのイ トヒバ、イチョウ、カキの木が川崎市の「まちの 樹50選」に選ばれています。行基(750年ごろ)による創建と伝わる古刹であり、王禅寺とともに多摩丘陵の2大本寺とされて、三輪の高蔵寺など11の末寺があったそうです。
鶴見川に戻り、鶴川駅で解散しました。
(田邊博仁)